北海道から沖縄まで、22都道府県で津波観測 1日程度は続く見通し

30日午前8時25分ごろ、ロシアのカムチャツカ半島付近を震源とする地震が発生した。気象庁によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は8.7と推定され、同庁は北海道から和歌山県にかけた太平洋沿岸部に津波警報、沖縄までの地域に注意報を発表。北海道から沖縄県の22都道府県で最大1メートル30センチの津波を観測した。
総務省消防庁によると、30日午後5時までに21都道県の少なくとも201万1038人に避難指示が出された。
三重県熊野市では、警報を受けて避難中とみられる軽乗用車が国道脇に転落し、運転していた女性(58)が死亡した。林芳正官房長官は30日午後の記者会見で、津波警報が発表されている北海道太平洋沿岸の白老町で、60代女性が避難する際に転倒し、軽傷を負ったと明らかにした。
気象庁によると、30日夕現在、岩手県久慈市で1メートル30センチの津波を観測した。北海道根室市で80センチ▽茨城県大洗町で60センチ▽横浜市や愛知県田原市、高知県土佐清水市で30センチ▽那覇市で10センチなど、各地に津波が押し寄せた。
地震の震源は、北海道根室市から北東に約1500キロ離れた地点で、気象庁は午前8時37分にMを8.0と推定し、太平洋側の広い範囲に津波注意報を発表した。しかし、その後の解析でMは8.7に更新され、午前9時40分に13都道県で警報に切り替え、最大3メートルの津波が予想されると発表した。午後8時45分までに、警報は注意報に全て引き下げられた。
気象庁「高いところへの避難、続けて」
プレートが沈み込む今回の震源付近は、もともと地震活動が活発で、7月20日にもM7.4の地震があった。1952年11月に近くで発生したM9.0の地震では、発生から9時間後に岩手県久慈市で最大1メートルの津波を観測した。
気象庁によると、震源が遠く、津波の高い状態が少なくとも1日程度は続く見通しで、清本真司・地震津波対策企画官は会見で、「津波注意報が出ている間は海に入らないことを徹底して欲しい」と呼びかけた。国内での津波警報の発表は、2024年4月の台湾東部沖で起きた地震以来となる。
警報の発表で、仙台空港の滑走路は閉鎖され、到着便が引き返し、北海道や首都圏、関西などではJRや私鉄が一部運休するなど交通機関への影響が広がった。
ロシアでは、千島列島北部のパラムシル島に約5メートルの津波が押し寄せ、水産加工場などが流された。震源から約120キロのロシア東部カムチャツカ半島の中心都市ペトロパブロフスク・カムチャツキーでは幼稚園の建物の外壁が崩れるなどの被害が出た。ただ地元当局などによると、今回の地震で負傷者はいるものの死者の情報はないという。津波は米国のハワイや西海岸にも到達し、太平洋の広い範囲で影響が及んだ。
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